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第16回

携帯端末メーカー各社 御中
時下、益々ご清栄のことと、お喜び申し上げます。
この度は、勝手にプレゼンさせていただく非礼、お許しください。
携帯電話がこの世に登場して15年。この間、ケータイは驚くべき進化を遂げてきました。30代以上の方なら、ご記憶かとは思いますが、当初のケータイは、まるで弁当箱のようなサイズでした。
それが、今日の手のひらサイズになったのは、91年の「ムーバ」時代に移ってから。その後の進化の経緯は説明するまでもないでしょう。93年の「デジタル化」、94年の「買い上げ制度」、そして、記憶にも新しい99年の「iモード」の登場です。
「iモード事件」という本が、一時世間を賑わせたように、iモードは、世界的にも類を見ないスピードで普及しました。その数、3年で3000万台。それを追うように、J-フォンは「J−SKY」、auも「EZweb」と、同種のサービスを開始します。
そして昨年10月、ケータイは、第3世代へと進化します。
テレビ電話などが楽しめる「FOMA」の登場です。
しかし、技術の進化が必ずしも消費者の歓迎を受けるとは限りません。
登場から4ヶ月、FOMAの販売台数は思わしくありません。
単純な話、ケータイは相手がいて始めて成り立つ商品。それゆえ普及には時間がかかります。
加えてテレビ電話には、女性には耐え難い“素顔を見られる”危険性も…。
今回、提案するのは、そんな「第3世代ケータイ」を普及させる秘策。
「間違いテレビ電話」とは、ある確率で、自動的に間違い電話がかかるように設定された携帯テレビ電話のこと。 テレビ電話にとって、最も恐ろしいことは(特に女性にとって)、四六時中、友人や恋人たちに素顔を見られる危険性があることでしょう。携帯電話の登場で、電話の世界に起きた最も大きな変化は、「電話マナー」の崩壊です。真夜中にかけてきても、相手を気遣うことなく、話し始める連中のなんと多いこと。そこで、「間違いテレビ電話」が活躍するのです。意図せず「間違い電話」にかかるから、真夜中に間違い電話にかかると気まずいの何の。それを繰り返すうち、次第に真夜中にテレビ電話をかける習慣は減ってくるでしょう。自ずとテレビ電話をかける時間は、相手がまだメークを落とす前の常識時間内。そして、ここからが本題。時に見知らぬ相手にかかる、また、かかってくるというのは、考えてみたら、新たな「出会い」とも言えます。「間違い」から生まれる「一目ぼれ」。そんな「出会い」も、間違いテレビ電話なら、十分、起こり得るのです。
モノが普及する最大の原動力は、やはり、男女の恋愛に他なりません。
「間違いテレビ電話」が織り成す“恋模様”。これで、テレビ電話が普及しないわけがありません。
何卒、ご検討頂きますよう、お願い申し上げます。


いかがでしょう?「間違いテレビ電話」。そういえば、昔は間違い電話が結構あって、まずは、相手先を確認してから、お互い会話を始めたものでした。それがケータイの時代に移ってからは、番号はメモリーから呼び出して1プッシュ。間違い電話はまず起こりません。でも、その文明の進歩が、逆に電話マナーを下げることになろうとは…。
「間違いテレビ電話」は、必ずや電話マナーを旧き良き時代に戻してくれるでしょう。そして、ある日ふと、人々は気づきます。「…これはひょっとして、おいしい?」このプランに興味があれば、当方までご一報を。

さて、次回は、未曾有の危機に直面しているダイエーに、エールを込めて、画期的な販売促進策をプレゼン予定。乞うご期待!