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第10回

テーマパーク 営業企画担当者 御中
時下、益々ご清栄のことと、お喜び申し上げます。
この度は、勝手にプレゼンさせていただく非礼、お許しください。
そもそも日本で「テーマパーク」という言葉が一般的に使われ出したのは、東に東京ディズニーランド、西に長崎オランダ村が開業した、いわゆる「テーマパーク元年」と呼ばれる1983年から…

そして87年になると、「リゾート法」が制定され、バブル景気とも相まって、日本中にテーマパークブームが吹き荒れました。9000ものパークが計画され、90年代初めにかけ、次々と新パークがオープンしたのです。

その多くは地方が中心。そして地方自治体を大口出資者とする「第三セクター方式」で作られたものでした。しかし悲しいかな、それらは公共事業や工業団地の造成と同じレベルで発想されていたのです。

その結果、ほとんどの施設は貧相。テーマもありきたりで、開業後数年で赤字に陥いりました。宮崎シーガイア、香川レオマワールド、鎌倉シネマワールド、ワイルドブルー横浜…その末路は説明するまでもないでしょう。
そして2001年 東と西に新しいテーマパークが誕生しました。盛況ぶりは、ご承知の通り。
しかし、その2つの成功は、いわば例外中の例外。多くのパークは、明日の糧もままならぬほど、
苦境に喘いでいます。今回提案するのは、そんなテーマパーク業界へリニューアルの企画。
クレーマーランドは、「怒り」をテーマにしたテーマパークです。人がテーマパークに求める要素は何でしょう?それは、“非日常”です。ジェットコースターで「スリル」を味わい、お化け屋敷で「恐怖」を体験、ショーで大いに「笑う」…そう、人は日頃のストレスをテーマパークで解消しています。ならば、「喜怒哀楽」の「怒り」を体験できるテーマパークがあってもいいでしょう。
 施設は特に変更なし。従業員のオペレーションでテーマを表現します。「ジェットコースター」は、30分待ちでも「すぐに乗れますよ」と御案内。ジリジリと待たせ、客の怒りを誘います。「お化け屋敷」は、いつ行っても点検中。「観覧車」は、カップルと家族客を相席させる無神経ぶり。売店は、客そっちのけで従業員がお喋りに夢中。ぬいぐるみは、客の見えるところで煙草をふかして休んでいます。ことあるごとに、客の癇に障るオペレーション。客はその都度、「金払ってんだ!」「プロだろ?」「お前じゃ話にならん!上を出せ!」とクレームをぶつけます。しかし、「二度と来るか!」と捨て台詞を残して帰りながら、なぜかリピーターとしてまた来るのです。実は、客は「怒る」ことで、大いにストレスを解消していたのです。
人々は、「怒る」為に、このパークを訪れます。
「さあ、今日は、どんなオペレーションで怒らせてくれるだろうか?」と期待に胸膨らませながら…。
何卒、ご検討頂きますよう、お願い申し上げます。


いかがでしょう?「クレーマーランド」。実は、テーマパークにとって、最も頭が痛いのが、客からのクレーム。どんなに万全なマニュアルを敷いても、必ずやクレームは起きるものです。ならば、そのクレームをテーマにしてしまおうというのが、このパーク。もちろん、全てマニュアルによって運営されます。いかに客にクレームをつけさせるか?客側も、クレームをつけることで満足します。…ということは、逆に、オペレーションがスムーズに運んで、客側がクレームを付ける場面がなければ、それに対し、客はクレームをつけるのか?その場合のクレームは、客は喜んでいいのか???

さて、次回は、不振の「大相撲界」に、人気復興の画期的プランをプレゼンする予定。乞うご期待!